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一覧に戻るCONNEXIONS | コネクションズ ―接続するアーティストたち

いま世界の先端に立つ、表現者たちの最新作を紹介
鳥取県立美術館は、2025年3月に「未来をつくる美術館」として開館しました。新しい価値を育み、文化をともに育てていく場として、同時代の表現を紹介することにも力を注いでいます。
その一環として開催する本展では、作品を通じて文化や社会の断絶を越え、異なる領域を架橋する国内外のアーティスト7組を招聘します。
パンデミックを経た今日、災害や戦争、グローバル経済の混乱によって、不安定さと脆さが一層際立つ世界に私たちは生きています。変化の渦に揺れる状況下で、アートはいかなるビジョンを示すことができるのでしょうか。
本展は、「つながり」「関わり」を意味する「コネクションズ」をテーマに掲げ、アートと社会の未来の姿を描く企画として構想されました。音楽や演劇、パフォーマンスなど異なる領域を横断し、美術を「体験の場」へと広げる表現、そして多様な文化的背景をもつアーティストによる、世界を越境し共生の道を探る取り組みを紹介します。
彼らの表現は、単なる物質的な作品を超えて、人々との体験や参加、身体を用いた実践や協働のプロセスなど多面的な行為性を含み、新たな関わりや出来事を生み出します。これらの活動は美術の領域を広げ、従来の枠を越えた表現の可能性を示すとともに、「コネクションズ」というタイトルが示す通り、異なる文化や社会的背景を横断し、新たな関係性を築くものです。
また、会期中には、パフォーマンスやワークショップ、来場者が参加できるプロジェクトも展開します。
本展を通じて、人々の創造性が引き出され、地域と美術館、そして未来をつなぐ可能性が拓かれることを期待しています。
参加アーティスト
■マリアンナ・クリストフィデス[アーティスト/リサーチャー、キプロス出身]

マリアンナ・クリストフィデス《Restor(y)ing Waters/Rivers, Banks》展示風景/2024年
Marianna Christofides, Restor(y)ing Waters/Rivers, Banks,installation view, 2024. Photo Natalia Tsoukala | courtesy NEON
© Marianna Christofides | VG Bild-Kunst, Bonn 2024
人間の活動や自然災害によって傷ついた場所と長期にわたり関わることで、彼女は生態系と生命世界の暴力と不安定さを、人間と自然の回復力の兆候と対比させながら表現することを試みる。
■遠藤 薫[アーティスト、大阪出身]

遠藤薫《重力と虹翳藤薫《重力と虹霓―南波照間島について》
展示風景/2023年/大阪中之島美術館
Kaori Endo, Gravity and rainbow/About the "Pai-Patiroma"phantom island,2023.Installation view atNakanoshima Museum of Art,Osaka,Japan.Photo by the Artist
各地を旅しながら、その地に根ざした工芸と歴史、日常生活、政治の関係性を紐解き、自分の体を使いながら工芸を拡張する活動を展開。
■ムセオ・アエロ・ソラール

ムセオ・アエロ・ソラール《ムセオ・アエロ・ソラール-チェンライ》2023-2024
Courtesy Museo Aero Solar, in particular communities of the Chiang Rai Biennale, Thailand. Photo Credit: Joaquin Ezcurra, Aerocene
芸術、建築、自然科学、天体物理学、工学などの分野から情報を得た継続的なリサーチを元に、浮遊する彫刻、コミュニティ・プロジェクト、インタラクティブ・インスタレーションを制作。環境に居住しながらそれを感覚でとらえる新しいサステナブルな方法を模索し、提案する。
■mamoru[サウンド・アーティスト、大阪出身]

mamoru《声を挙げ、絶やさない》2021-Szczecin(ポーランド)でのグループワークの様子/2024年5月15日
mamoru, NEVER BE NO VOICE, 2021-ongoing. group work session,May 5, 2024 at Szczecin (Poland). photo: Tien Zong Yuan
「リスニング」を通じて得た発見を声/語り/歌、文字/字幕、フィールドレコーディング、音楽、映像などを素材にパフォーマンスやインスタレーション作品として発表。
■SIDE CORE(サイドコア)[アーティスト・チーム、東京拠点]

SIDE CORE/EVERYDAY HOLIDAY SQUAD《rode work ver. tokyo》2018/2022 展示風景/森美術館2022-2023
SIDE CORE/ EVERYDAY HOLIDAY SQUAD, rode work ver. tokyo 2018/ 2022. Installation view at Mori Art Museum, 2022-2023 Photo: Kioku Keizo
公共空間や路上を舞台としたアートプロジェクトを展開するアートチーム。高速道路や地下水路を特殊な方法で撮影したり、街灯や道路工事のサインなどを素材にインスタレーションを発表。
■刷音(シュアイン)[アーティスト・チーム(日本、中国、韓国)]

刷音《刷音》ワークショップ風景/2018年12月14日/四方当代美術館(南京)
SURE INN, Printing Sound, workshop view from Printing Sound,December 14, 2018. Sifang Art Museum, Nanjing.
2018年よりミュージシャン、美術家、デザイナー、フォトグラファー、パフォーマーなど約40名のメンバーからなるクリエーター集団として活動開始。
■ 高嶺 格[アーティスト、鹿児島出身]

高嶺格《脱皮的彫刻》2025/千葉市役所/提供:千葉国際芸術祭実行委員会/撮影:ただ(ゆかい)
1993年から4年間にわたり、「ダムタイプ」のパフォーマーとして活動。現代社会に潜む諸問題を、パフォーマンス、映像、インスタレーションなど多様な表現で批評的に可視化する。
※画像は実際の展示とは異なります
観覧料・チケット
| 前売券・団体 | 当日券 | |
|---|---|---|
| 一般 | 950円 | 1,200円 |
| 学生 | 600円 | 750円 |
| 高校生 | 400円 | 500円 |
| 小中学生 | 240円 | 300円 |
※団体料金は20名様以上から
※未就学児、障がいのある方・難病患者の方・要介護者等及びその介護者は無料
※企画展チケットで当日コレクション展もあわせてご覧いただけます
オンラインチケット
<販売期間>
◆前売料金:2025年12月7日(日)~2026年2月6日(金)
◆通常料金:2026年2月7日(土)~3月22日(日)
開催概要
会期
2026年2月7日(土)~3月22日(日)
会場
鳥取県立美術館 3F 企画展示室
開館時間
9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日
月曜日(2/23は開館)、2/24(火)
主催
CONNEXIONS 展実行委員会(鳥取県、鳥取県立美術館パートナーズ、日本海テレビ、TPlat)
関連イベント
❶〈風と太陽の美術館/Museo Aero Solar〉プロジェクト

使用済みのきれいなプラスチック袋(レジ袋など)を集めています。集まった袋をつなげて巨大なバルーン美術館をつくります。当館含む鳥取県内の回収BOXに袋をお持ちください。
《収集期間》10月28日(火)~目標枚数達成まで(8000枚)
❷【彫刻のモデル・制作助手を求ム!!】高嶺格「脱皮的彫刻」を一緒に作りませんか?

「脱皮的彫刻」とは生身の人間を石膏で固め、硬化したあとの「抜け殻」をめぐる作品です。今回、アーティスト 高嶺格と一緒に制作してくれる方を大募集!2024年4月8日に行われた当館の竣工式で、およそ130人の来賓が一堂に座す様子を彫刻作品として展示します。
❸アーティストによるギャラリー・トーク
日時:2月7日(土)14:00~15:30
会場:3F 企画展示室
料金:要観覧料
❹刷音ライブ&シルクスクリーン印刷会「刷音 鳥取」
日時:2月7日(土)15:00~
会場:ホール、スタジオ2・3ほか
料金:無料
❺mamoru「声を挙げ、絶やさない」
日時:2月8日(日)、3月1日(日)
ワークショップ 13:00~14:00
公開セッション 15:00~15:30
会場:ひろま、ほか美術館内
料金:無料
❻学芸員によるギャラリー・トーク
日時:2月14日(土)、2月28日(土)、3月7日(土)
各回とも14:00~15:00
会場:3F 企画展示室
料金:要観覧料
❼声を挙げ、絶やさない - NEVER BE NO VOICE in 鳥取 2025 -
※イベントは終了しました

2026年2~3月に開催する企画展「CONNEXIONS (コネクションズ)」の関連事業として、出品作家であるサウンド・アーティスト mamoruによるプロジェクト「声を挙げ、絶やさない - NEVER BE NO VOICE in 鳥取 2025 -」を会期に先駆けて開始します。
展覧会チラシ



